Ambivalent and Vague

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The Starry Heavens

Endless Game Sequel (R-18)
Endless Gameの続き。またしても山場なし(苦笑)。


 
「せっかくだから、今夜ちょっと出掛けるか」
 撩がそう言ったのは、七夕から数日後のことだ。珍しい二人での昼食でこの台詞、「珍しいことが重なるものね」と一人なぜか納得している香を見て、撩が眉をひそめる。
「なぁ香、どーすんの?」
 どこか責めるような口調に聞こえるのは、香の気のせいではないだろう。大量の食事を平らげていく撩はいつもの様子でありながら、同時にいつもとはどこか違う空気が漂っている。香は箸を止めて撩を見つめた。
「ど、どうするって…」
「聞いてるんだけど、香ちゃん」
 昼間の明るいダイニングだというのに、実際の空間など関係ないほどに香は息詰まった。まるで袋小路へ追い詰められているようで、どこにも逃げ場が見当たらない。知らずと、香の背中に汗が流れる。
「行く、行かない。それぐらい、即答出来るだろ」
 撩は食事の手を止めて、香に目を向けた。自然と視線が交錯し、縺れたように目が離せないのは、二人とも同じだ。
 香とて、珍しい撩からの誘いを断る理由などない。ただ、どうしても今までのことが頭をよぎってしまう。七夕の食事も、過去の亡霊を打ち砕くには不十分だ。そして、唇で微かに感じた熱は、時間が経った今では夢に近かった。
 ───そんな自分を、目の前の男に伝えてもいいのだろうか。
「行きたい、よ。だけど…」
「だけど?」
「なんだか、素直に喜べない。喜んだら、その後に何かがあるんだろうって」
 香の目がふっと愁いを帯びる。今までは強がりという鎧で守られていた、香の繊細な部分だ。
 箸を茶碗の上に置いて、香はその目で撩を見つめ続けた。膝の上に置いた香の手が、なぜか微かに震えてしまう。
「浴衣、着てこいよ。せっかくだからさ」
 食べ終えていた撩は、椅子から立ち上がりながらそう言い、そのままダイニングを出て行った。素直な告白に対する答えはそこになく、どこかはぐらかされたようで、香は一抹の寂しさを覚える。とはいえ、二人で出掛けることにはなったようだ。しかも、また浴衣を着てもいいという。こんなにも着飾れる機会を、しかも撩から与えられるということは、今までになかった。
「よしっ、家のことを片付けて、お風呂入ってから支度しようかな」
 ───考えすぎても仕方がない。とにもかくにも、撩と二人で楽しく出かけよう。
 箸を持った香は、目の前に残っていた昼食へ手を伸ばした。


「あいつ、すっかり忘れてるな。…ま、好都合か」
 ダイニングを出たところで、撩は静かに壁へもたれかかる。その口元は歪み、言葉を吐き出すように呟いた。





 数日前のことを思い出しながら、香は浴衣に着替える。
 どこに連れて行かれるのか、香はまだ知らない。そこで何をするのか、予想もつかない。二人でドライブをして、何かを見て楽しく帰ることも考えられるのに、どうしてもその選択肢は却下されるのだ。ダイニングでの空気がそうさせているのかもしれない、と香は思う。
 そうやって浮かぶ考えが、帯を締める手に躊躇いを生み、今日は着付けが上手くいかない。
 ふと、足下が見えた。足の爪は、赤く彩られている。先日、リビングで撩に染められ、剥げることなく綺麗に残っていた。鮮やかだが深い赤は、美しさと孤独を感じさせる。赤いペディキュアに憧れたはずなのに、自分の足にはなじまない。
 鏡台の上には、あの時渡されたネイルと、後日自分で買ってきたリムーバーが置いてある。嬉しくも苦しい状況を何とかしようと、香はリムーバーに手を伸ばした。しかし、指先が触れようとするところで、掴むまではいかない。
 撩の証を自分で消すなど、香には出来ない。
「なにか、あるのかな…」
 鏡台に映る自分に問い掛けても、鏡の中の香は同じ表情だ。不安は不安で返され、解決することはなかった。





 二人を乗せたミニクーパーは、中央道を西へと移動していく。高速上には街灯もなく、対向車線を走る車のヘッドライトが二人を照らしていた。新宿では曇っていた空も、今ではすっかり雲一つ無い夜空だ。
 いつもなら、車内はくだらない話で盛り上がっている。だが今、車内には沈黙しかない。クーパーのエンジン音がやけに響き、その大きさが逆に香を緊張させた。何か言わなくてはと思うものの、この何もわからない状況で、可もなく不可もない発言が出来るほど落ち着いてはいない。夕食にと立ち寄ったサービスエリアでも、お互いのメニューを確認したぐらいの会話だ。二人で過ごす時間は嬉しいはずなのに、どこか香は追い詰められている。
 香は両手でギュッと襟を掴み、ドアガラスに頭を寄せる。空に見えるはずの星たちは、車の速さに流れて見えない。その暗さだけが、香の目に焼き付いていた。


 二時間ほど車を走らせた先は、真っ暗な夜だけが広がる高原だった。ポツポツと点在する街灯と、空に明るく浮かぶ月だけが今日の頼りだ。車は林道に入り、さらに道なき場所を走っていった。


 どこまで行くのだろう、と香が思ったところで、撩が車を止めた。
 森の中、そこだけは空を隠す木もなく、夜空が見えている。撩がエンジンを切ると、二人はドアを開けて外に出た。ヘッドライトも消えたこの場所は、ひっそりと静まりかえっている。まるで自分たち二人しか存在しないかのような静寂。どこまでも広がりを見せているようで、この空間は徐々に中心へと集約されてきているのではないか。閉鎖的だったクーパーから出たはずなのに、香は今も閉塞感が拭えない。


「香、下は芝生だからさ、そのまま座っちまえ」
 撩の言葉にハッとした瞬間、香の下駄が芝生に足を取られた。バランスを崩して倒れそうになった香を、撩がしっかりと抱きとめる。いつの間にかジャケットを脱いでいたようで、腕の熱さが香の体に残った。
「あっぶねぇなぁ。しっかり足元を見ろよ」
「こんな暗くちゃ、見ようと思っても見えないのっ」
「だったら、こんな下駄なんて脱げばいい」
 その場にかがんだ撩は、軽く香の足を持ち上げ、両足から下駄を脱がせる。撩が放り投げた下駄は音もせず、クーパーの横に転がった。
「ほれ、座れ座れ」
 あまりにも言うものだからその通り、香は芝生の上へ腰を下ろした。撩も香の横に座る。


「うわぁ!」
 見上げれば、二人の頭上に広がるのは満天の星空だ。さっきまでの閉塞感など、一時のものだったのだ。そう香が思えるぐらい、星に満ちた夜空は美しかった。不夜城で明るい新宿では、中心地から少し離れたアパートでさえ、星を拝むことは稀だ。今目にしている星は、香が知らない星たちもたくさんあるのだろう。あまりにも星が多くて、有名な星を見つけ出すこともままならない。
 人差し指で空を辿りながら唸っている香を見て、撩は尋ねた。
「どうした?」
「ほら、有名な星ってあるじゃない? 夏の大三角形とか。だけど、あまりにも星が多くて、それすらも見つからないんだもん」
「そんなん、さっさと見つけられるだろ。ほれ、あそこ」
「え、ちょっとわかんないよ〜」
 隣に座っている撩が指さしで場所を示すも、どこを指しているのかがわからない。なかなか位置をつかめない香に何とか教えようと、撩はヒントを重ねる。
「だから、あそこだって。一際明るい星があるだろ。一番高い木の真上にあるやつ」
「どこなのよ〜」
「ったくよ〜」
 それでも全くわからない香に対して、暗いのをいいことに撩は呆れ顔だ。しかしその直後、口元が笑みを浮かべたのを香は知るはずもない。


 撩が静かに立ち上がる。こんなにも撩が説明してくれているのに、何もわからない自分に怒ってしまったのか、呆れてしまったのか。自分と一緒にいるのが嫌になってしまったのかもしれないと、香は俯いた。
 次の瞬間、香は身体を強ばらせた。立ち上がった撩が再び腰を下ろしたのは、自分の真後ろ。大きく開いた足の間に、香はすっぽりと収まっていた。
「ほれ、ここだ。わかるか?」
 撩は香の腕を取り、その指先で目的の星を教える。自分の位置からわかるように指差せば、香もやっと位置を把握することが出来た。
「あっ、あそこね」
「で、あとの二つはココとココ。わかるか?」
「うん、今度はすぐわかった」
 やっとわかったことが嬉しくて、香は今自分が置かれている状況を振り返ることが出来なかった。香の腕を支えていたはずの撩はその手を離し、香の腰に右手を回している。隠そうともしないその動きに、香はやっと状況を把握した。
「ちょ、ちょっと撩! 何やって」
「覚えてない? 俺はあのとき、なんて言った?」
「あのとき?」
 あの時とはいつのことか。記憶を遡ると、七夕の夜に行き着いた。撩の熱い唇が自分を掠める前に言った、その言葉。
「ゲーム」
「うん、そう言ってた。だけど、何を始め…」
 香の言葉が途中で止まる。撩の左手は不埒な動きで、身八つ口に滑り込んだ。そのまま上へと沿わせ、柔らかな膨らみに辿り着く。
「ちょっと、待って、なんでっ!」
 焦りを含んだ抗議など無視して、撩はその膨らみをゆっくりとなぞった。バストの谷間に進んだ指は、そこにホックを確認する。
「フロントホックか。いいねぇ、香ちゃん」
「ちがっ、そんなつもりじゃ」
 パチンと音が響く。ホックが外れ、肌と下着に隙間が出来た。そのまま横へ手を滑らせ、まだ柔らかい蕾に触れる。親指と人差し指で優しくつまみ上げ、ころころと捏ね回した。蕾はすぐ固くなり、今にも綻ぶ寸前だ。綻ぶのはそこだけではない、香のあちこちでぞわぞわとした感覚が生まれていた。
「あ…」
 今までにない感覚は、香を恐れさせる。頭の中から思考が奪われ、未知の感覚にどんどん浸食されていく。このままでは身体の隅々まで埋め尽くされ、自分は内面からも変質してしまいそうだ。
 とても息苦しいのに、逃げるという選択肢が香の中から消えている。
「や、だ…、こんなとこでなんて、やだ」
「ここには俺と香だけだ、誰も来ないさ」
 腰を撫でていた撩の手が、裾から中に入り込んだ。裾を広げ、すらりと白い足をむき出しにさせる。指は窪みへと落ち、布の上からそこを擦り上げた。動く指は次第に湿り気を帯び、布に隠された形をより感じることが出来た。
 羞恥心に襲われた香は、足を開けないようにと力を入れるが、撩の前では無駄なことだった。撩は香の両足を動かし、それぞれ自分の足を跨がせる。襟元も強引に広げ、星がその膨らみを照らしていた。
 誰もいない暗闇で、香は足を広げ、その肌を曝している。撩が膝を立てたために足裏が地に付かず、どうにもそこから動けない。恥ずかしいという気持ちを超えて、とにかく香はわけがわからなかった。撩が自分の浴衣を乱すことも、肌をなぞり上げることも、その理由が思いつかない。これがゲームというのなら、そのルールは一体どうなっているのだろうか。
 何とか解明の糸口を見つけようと、香は首を回して撩を見上げた。そこに見えたのは、確かに撩だ。優しさを湛えているはずの瞳は、その黒さで香を射貫こうとしている。撩の繊細な指使いは香から抵抗を奪い、香は背後の撩へと身体を預けた。


 ふわふわとした中で香は、確かに金属音を耳にした。





 帯が解かれ、下着は撩が引き裂いていた。今の香は、浴衣に袖を通しているだけだ。甘い声で啼きながら、その身体をさらに熱く震わせる。
 首筋を舐め上げた舌は香の耳朶を弾き、そのまま咬んだ。痛みに香の身体は強ばるが、すぐに弛緩する。その変化が香を苦しめ、そして虜にしていた。トロッと溢れ出た蜜をすくい、撩は香の花芽を撫で上げる。ぬめりが無くならないほどに溢れる蜜は、撩の指と一緒に淫らな音を立てていた。
「音立てるの、やめて…」
「香の音なのに?」
 そんな音は聞きたくない、自分から出ているなんて、信じたくない。耳を覆ってしまいたくなるも、手は頭上に腰紐でまとめられている。何回も暴れた香に対して、有無を言わせず撩が施した罰だった。
「そんなこと、ないっ。いやっ、やだぁ」
「びっしょびしょ、正直な音だ」
 撩の指が激しさを増し、音も大きくなる。夜の森に響き、そして消えていく。
「あぁん、あ、あぁ…」
 存在を主張してきた花芽に、撩はぐりっと指を押し込む。香の背筋を快感が走り抜け、そのまま力も抜けた。濡れた音の代わりに今は、香の荒い息使いだけが響いている。


「諦めたから。もう、終わりなんて来ない」
「なにを、言って」
 香の頭はぼやけていて、今は何も考えられない。撩の言葉は聞こえるが、その意味を掴むことが出来ない。
「この世で一番危険なところだってのに、居座りやがって」
「そんな、ことない、違う」
 撩はそんなじゃない、と伝えたくても無理だった。荒い息使いのまま、「違う」と繰り返すのみだ。香の言葉に微笑んだ撩は、両脇に手を差し入れ、香の身体をくるりと反転させる。びっくりした香が顔を上げると、おぼろげながら、撩が微笑んでいることがわかった。その笑みはだんだんと鋭さを増し、目は拒絶を許さないほどに冷たい。
「逃がしはしない」
 撩は香を芝生の上へ押し倒し、腕を縛り上げた腰紐を解く。そして、そそり立つ己を香にあてがった。先だけをくちゅりと彼女の中へと埋め込む。撩を拒否するかのような反発力に、無理矢理にでも貫きたい欲望が生まれてくる。
 どうせ行為は一回で済むはずもない。痛みだけの行為に耐えられない身体はそのうち、どこかに快楽の種を探し出す。見つけたら最後、花開くのは一瞬だ。痛みも快楽も何もかもを与えるのは自分で、他人の要素など、香には一切必要ない。
「もし逃げたら……」
「ひぁっ、きゃうっ」
 尖端だけを何回も行き来させると、香の中が撩を柔らかく迎え入れ始めた。
「殺すよ」
 撩は香にのしかかり、そのまま彼女を貫いた。想像以上の痛みが香を襲い、悲鳴を上げることすらも忘れている。呼吸だけを求め、口はパクパクと動いていた。見開いた目からは、とめどなく涙が溢れている。ゆっくりと腰を動かしながら、撩は舌で涙を掬い取った。
「逃げ、な、い…」
「わからないだろ? 人は心変わりをするもんだ」
 撩は自分の上半身を起こした。熱が離れた香はぶるりと震えるが、身体の中心だけは熱い。地面に縫い付けようと、香を太い杭が貫き続けている。バックルの金属音は、カチャカチャと忙しない。
 痛みしかもたらさない行為、その向こうに香は何かを探し出す。痛みの中じわじわとしみ出てきたそれは、明確な感覚となって突然香に襲いかかった。快楽は一瞬にして痛みを飲み込み、香の花は誘うように揺れ始める。
「あたしは、撩を信じてる。それは変わらないっ…」
「なら、いつまでも信じさせてくれよ。ほら」
 撩がさらに腰を突き込んだ。奥底を刺激されたようで、香はまたも震え、撩をさらに奥へと誘っていた。





 二人の媾合は、終わる気配すら見せない。
 またしてもキュッと身体が緊張し、香は白い喉を突き出した。大蛇のように絡みついた熱は、体が崩れることを許してはくれない。
「香…」
 暗闇で、香の目は心許ない。その中で香は、その声と熱に手を伸ばしてしがみつき、爪を立てた。


 まだ、夜は明けない。

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プロフィール

うーたん

Author:うーたん
好き勝手に書き散らかしておりまする。書いたお話は、まるで千歳飴(どこ切っても同じ)。タニシのようにひっそりと生息してたけど、只今休眠中。

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